東京都心で海釣りに入門するための参考情報を書く。

私が今年に海釣りに入門したので、始めてから覚えたことを書く。特に、都心在住の人に役立つ情報を中心に書く。

以前、江戸川放水路でのハゼ釣りを紹介する記事を書いた。海釣りは、ハゼ釣りと比べて難易度は上がるが、多様な魚種や多様な釣法を楽しめる。しかし、海釣りは運や技術がないと何時間やっても一匹も釣れないということがよくあるので、海釣りにこだわらずとにかく簡単に魚を釣りたい場合は、この記事で紹介する海釣りよりもハゼ釣りのほうがおすすめではある。

釣り場について

初心者でも行きやすく、東京都心から近い釣り場は以下の3つだと思う。

それぞれの釣り場には一長一短がある。

  本牧海釣り施設 東扇島西公園 若洲海浜公園
東京駅から車で 約40分 約35分 約25分
入場料 900円 無料 無料
開場時間 6-18時 24時間 6-21時
釣り方制限 やや厳しい なし 厳しい
売店 あり あり なし
沖の釣り場 あり なし なし
釣り場確保難易度 易しい 難しい やや難しい

私のおすすめは、本牧海釣り施設である。入場料が900円かかってしまうことと、入場者が7割を超えると釣り方制限が始まってしまうことと、開場時間が限られていることはデメリットであるが、施設が充実しており、沖桟橋の存在によって遠投をしなくても釣りやすいこと、また一人当たりの釣り場区画が区切られているため自分の釣り場を見つけやすいことが理由である。ただし、三連休などでは6時ごろに駐車場が満車になってしまって入れなくなることがあるので、その場合は東扇島西公園に移動するのがおすすめである。

東扇島西公園は、24時間使えるため夜釣りや早朝の釣りも可能であることが大きなメリットだと思う。一方で釣り人は多く、自分が入れる釣り場所を確保するのが難しい場合がある。隙間が広いところを見つけて両隣の人に一声かけて自分の釣り場所を確保することが必要な場合が多い。また、投げ釣りをする場合に根掛かりしやすい。

若洲海浜公園は都心から近いのがメリットである。売店はかつて存在していたが、リニューアル工事の影響か閉店してしまった。撒き餌が禁じられているなど釣り方のルールがかなり厳しく、またルールが十分に周知徹底されているとはいいがたいのでルール違反をしている釣り人が多いという点で、個人的にはあまりおすすめできない。混雑していることが多いが釣り場の奥の方まで歩けば場所はたいてい確保できると思われる。

そのほか、都心近辺の釣り場の情報源としては、『爆釣!東京湾釣り場空撮ガイド』が参照できる。

時間について

魚は日の出前後と日の入り前後が釣れやすいと言われている。釣り用語で、それぞれの時間帯を表す「朝マヅメ」「夕マヅメ」(朝間詰め、朝マズメとも)という言葉がある。基本的にはこれらの時間を狙って釣りに行くことがおすすめである。日の出の時間を狙うとなると、だいたい朝4時ごろに起きて、5時ごろに出発をして、6時ごろに釣り場に着くという感じの時程になる。

交通手段について

交通手段については、車を使うのがおすすめである。日の出の時間に釣り場に着こうとすると電車の始発よりも早い時間に移動しないといけない場合があるからである。また、車での移動のほうが荷物を運ぶのも楽だ。釣り場周辺は公共交通機関が弱い(特にバスの本数が少ない)印象があるので、公共交通機関で行く場合は事前に時刻表をよく確認しておいたほうがよいと思う。

都心は駐車場代が高く、私は車を持っていないので、カーシェアを使っている。レンタカーは深夜・早朝には営業所が開いていないので釣りには使いづらい。

カーシェアはまずはdカーシェアに入会するのがおすすめである。三井のカーシェアーズをはじめとする5つの業者のカーシェアを、月額利用料無しで利用できる(その分、各カーシェアと直接契約して使うよりも時間あたりの利用料がやや割高になっていると思う)。ただし、タイムズカーはdカーシェアでは使えないので、タイムズカーのステーションを使いたい場合はdカーシェアでなくタイムズカーに入会することになると思う。カーシェア代は1万円弱程度になる。

カーシェアは、とにかく家の近所にあることと、予定表が空いていることが利便性の上で重要だと思う。

釣り方・魚種について

釣り方としては「サビキ釣り」が簡単でおすすめである。

サビキセット(たとえばDAIWAの職人サビキセット)のカゴ部分に餌となるアミエビを入れて海の中で撒き、針と餌を見間違えて針に食いついた魚を釣り上げる方法である。

よく釣れる魚としては、季節や釣り場にもよるが、イワシ、コノシロ、サッパ、アジ、サバなどである。

サビキ釣りは釣り場にその時に魚がいるかどうかで釣果が大きく変わってしまうので、運の要素も大きいことには注意が必要である。

技術的には、まずは魚がいる深さと針を漂わせる深さを合わせることが重要だと思われる(釣り用語で「タナを取る」などという)。また、竿と針を上下させて針を海中で漂わせて、魚を誘うのも有効な場合がある。釣り場で隣に釣れている人がいたら、コツを聞いてみたり真似をしてみたりするとよいかもしれない。私は確かなことはまだわかっていない。

最近釣れている魚および魚がいる深さは、本牧海釣り施設では公式の釣果情報、東扇島西公園では勇竿釣具店のX、若洲海浜公園ではアングラーズで情報を集めるとよい。

糸を結ぶために、「ユニノット」という結び方だけでもできるようになっておいたほうがよい。

毒魚について

釣りをしていると、危険な魚が釣れることがある。触ると危険な魚(アイゴ、ゴンズイなど)や、食べると危険な魚(フグなど)がいる。また、毒魚ではないが食べるのに注意が必要な魚もいる(アニサキスやヒスタミン中毒など)。

対策としては、釣り場に掲示されている注意喚起を読む(その釣り場で釣れやすい毒魚が案内されていることが多い)、釣り入門書や釣り図鑑などであらかじめ代表的な毒魚を調べておく、知らない魚を素手で触らない、夏場は釣った魚を放置せず早く冷やす、などがある。

Googleのスマホアプリで写真を撮ると魚種がある程度特定できる。ただし、間違った種類を返してくることもあるので、あまり頼りすぎないほうがいいと思う。また、釣り場にいる周りの人に聞いても間違った魚種を教えてくることもあるので注意が必要である。

安全な魚種を見分けるための確かな方法は私もまだわかっていないが、上記のようなことに気をつければたいていは大丈夫であろうと思われる。

持ち物・釣具店について

都心近辺の釣具屋としては、私はつり具の上州屋 神田駅前店によく行っている。神田駅の目の前なので便利である。ただし、閉店時間の15分前くらいに閉店することがある印象なので、閉店時間よりは早めに訪れたほうが無難かと思う。

海釣りに行くにあたって、必要なもの、あったほうがよいもの、無くてもよいものについて説明する。

必要なもの

  • 竿、リール、仕掛け、餌
    • 竿とリールは売店があればレンタルがある場合が多い
    • 私は3.6mくらいのサビキ釣り用の竿・リールの入門セット(たしか4000円くらい)を上州屋で買ったが、使いやすい。短すぎると高い柵の前では使いづらく、長すぎると単純に扱いづらい。
    • 仕掛けはサビキ釣り用の仕掛けとカゴが必要である。セットになって売っているものもある。売店でも手に入るはずである。上カゴと下カゴがあるが、下カゴのほうが手が汚れづらくてよいと思う(地面にカゴを置いてチューブで餌を入れられるため)。2セット買っておくと安心かもしれないが、1セットで困ったことは私はない。アミエビタイプ、ケイムラタイプなどいろいろあるが、どれがいいのかは私はわからない。
    • 餌はアミ姫を私はよく使っている。1-2時間なら通常サイズで十分で、5時間以上やるならハピネスサイズ(通常の倍量)がよいかと思う。3-4時間くらいの場合は微妙で、通常サイズだと節約しながら釣りをする感じになる気はする。
  • バケツ(釣り用のもの)
    • 釣りをした後は汚れを海水で流すのがマナーとされており、そのためにはバケツが必要である。釣りをしている間に釣り上げた魚をいったん海水とともに入れておくためにもあったほうがよい。
    • 釣り用のものは、ロープがついており、また海水を入れるためにひっくり返りやすいように開口部におもりがついているので、家にある普通のバケツでなく釣り用のバケツを買ったほうがいいと思う。安いものでは1000円くらいで買えると思う。
    • 側面が透明のものだと横から魚が見えて子どもがいる場合は喜ぶとか、上が網状になっているものだと魚を入れたまま海水を入れ替えやすいなどの観点はあるが、それらのバケツはやや高い。
    • 丸型と四角型では四角型のほうが倒しやすくて便利な気がする。
  • クーラーバッグと氷
    • 釣った魚と氷を入れる用に、クーラーバッグがあったほうがよい。
    • 私はヨドバシ.comで買ったクーラーバッグに、500mLペットボトルの水を2本凍らせてクーラーバッグに入れて、冷却用の氷兼飲み水としている。
    • クーラーバッグは100円ショップで買うと、生地が破れたりファスナーが外れたりして壊れやすかった。上記のヨドバシ.comで買ったものは数回使っても壊れていない。
    • 氷は売店で買うことも可能だと思う。
  • ジップロック Lを2枚
    • 釣った魚を入れて持って買えるためにジップロックが必要。魚をジップロックに入れ、さらにそのジップロックをクーラーバッグに入れて持ち帰る。
    • 棘のある魚などを分けておくために、2枚あると安心。
  • 魚バサミ
    • 棘のある魚などを素手で触らなくて済むように、魚を掴めるトングのようなものを持っていたほうがよい。
    • イワシなどの普通の魚も素手で触ると臭いので、仮に毒魚が釣れないとしても持っていたほうがよい。
    • プラスチックのものと金属のもののどちらがよいかは私はわからない。なんとなく強そうな金属製のものを使っている。
  • ウェットティッシュ
    • 汚れた手などを拭くために持っておいたほうがよい。
    • 水道水は釣り場にあるが、手についた臭いが取りきれないときなどのために、アルコールティッシュが望ましいと思う。

あったほうがよいもの

  • 日焼け止め、虫除け、帽子、偏光サングラス、UVカット系の服
    • アウトドアなのでこのへんがあるとよい。海面が日光を反射して紫外線が強くなる(?)ので、紫外線対策は念入りにしたほうがよい。
    • サングラスは偏光のものを使うと海中の様子が見られて便利だと言われている。私はコールマンの安い偏光サングラスを使っている。
  • ライフジャケット
    • 紹介した3つの釣り場はどこも救命浮き輪が配備されており、本牧海釣り施設の沖桟橋を除けば柵もあるので、落水の危険はあまり高くないとは思われるが、ライフジャケットは着けたほうがいいと公的には言われている場合が多いと思う。
    • ライフジャケットはいろいろなタイプがあるが、腰に巻くタイプが動きやすいと思われる。ただし、2万円くらいしてやや高額である。
    • レンタルがある場合もあるが、清潔度に難がある場合もある。また、レンタル品はジャケット型の場合が多く、動きづらかったり夏場には暑かったりする可能性がある。
  • はさみ(糸を切る用)
    • 結んだ糸の端を切るのにあったほうがよいと思う。無くても絡まるリスクが若干上がる程度かもしれない。
  • 折り畳み椅子
    • 小さいものでもよいので座れる場所があったほうが楽だと思う。
    • 私は持ち運びを重視して小さいものを使っている。体重制限を超えてしまっているが無視している。

無くてもよいもの

  • クーラーボックス
    • クーラーバッグでしばらくは十分だと思う。クーラーボックスは高いし持ち運びが大変。

季節について

真冬は魚が釣れにくくなるというのが定説な気がするので、入門の時期としては春から秋にかけてがよいと思われる。

調理について

調理については詳しくは他書・他の記事に譲るが、どの魚でも共通と思われる下処理は、

  1. ウロコと取り除く。あればぬめりも取り除く
  2. 頭を切り通す
  3. 腹を開いて内臓を取り除く

というものだと思われる。これを釣り上げてからなるべく早めに(すなわち、釣りから帰宅してすぐに)やっておくと、魚の臭みも軽減しやすいと思う。

参考文献・参考リンク